☆アルチンボルド作「ウェルトゥムヌスに扮したルドルフ二世」(1590年頃)
りんご、どこにあるかわかりますか??
向かって左の頬ですね
アルチンボルドという方、このような果物や動物やありとあらゆるモノを使って、人間の顔を描く、
という奇想天外な発想をした方。
アルチンボルド自体はマニエリスムという流れに属していて、
(※マニエリスム=絵画における運動のひとつで、人体表現などを作為的に誇張して描く描き方)
そう考えれば、こういう発想も、、納得な気が。
そしてこの肖像画、モデルとなったのは皇帝のルドルフ2世、つまりとってお偉い方。
そんな方をこんな果物の寄せ集めで描いていいの!?と思うかもしれませんが、
当時錬金術に凝っていたルドルフ2世は、果物やお花からいわば錬金術的に作り上げるという手法を気に入ったとか。
またウェルトゥムヌスは、ローマ神話で四季の神。
時の循環を支配する神として描くことで、皇帝への大変な忠誠心が表れている作品だそう。
色々な表現方法があるものですね。。。!
アルチンボルド (ニューベーシック) (タッシェン・ニューベーシック・アート・シリーズ) (2001/06/13) ヴェルナー・クリ-ゲスコルテ |
りんごは、聖書やギリシャ神話のお話の中で重要な役割をもつ小物として登場いたしました。
ですので、宗教画が多く書かれていた時代は、りんごも象徴物として絵画の中によく描かれております。
ということで、当ブログでは、次の2つの物語に登場してきた「りんご」を描いた絵をご紹介します。
・1つ目: 旧約聖書「アダムとイヴ」
・2つ目: ギリシャ神話「パリスの審判」
今回は「アダムとイブ」から。
☆アダムとイブとは、旧約聖書に登場する人物のことです。以下Wikipediaから抜粋・要約↓
【 旧約聖書『創世記』によると、アダムの創造後実のなる植物が創造された。アダムはエデンの園に置かれるが、そこにはあらゆる種類の木があり、その中央には命の木と善悪の知識の木と呼ばれる2本の木があった。それらの木はすべて食用に適した実をならせたが、主なる神はアダムに対し善悪の知識の実だけは食べてはならないと命令した。なお、命の木の実はこのときは食べてはいけないと命令されてはいない。その後、女(イヴ)が創造される。蛇が女に近づき、善悪の知識の木の実を食べるよう唆す。女はその実を食べた後、アダムにもそれを勧め、二人は目が開けて自分達が裸であることに気づき、イチジクの葉で腰を覆ったという。
この結果、蛇は腹這いの生物となり、女は妊娠の苦痛が増し、また、額に汗して働かなければ食料を手に出来ないほど、地の実りが減少することを主なる神は言い渡す】
すなわち、イブが食べた果実が「りんご」ということです
(※実は旧約聖書にはこの果実が何かは記されていないため、りんごというのは後に広まった俗説ですが)
☆ランブール兄弟 作「原罪と楽園追放のあるエデンの園」(1415年頃)
2人が神によって創造されてから楽園追放となるまでが、1つの画面上に描かれている作品です。
画面構成がすっきりしているのでお話がわかりやすいですね
あ、ちなみに私クリスチャンではないので、聖書の解釈等違っていたら、申し訳ございません<(_ _)>
ですので、宗教画が多く書かれていた時代は、りんごも象徴物として絵画の中によく描かれております。
ということで、当ブログでは、次の2つの物語に登場してきた「りんご」を描いた絵をご紹介します。
・1つ目: 旧約聖書「アダムとイヴ」
・2つ目: ギリシャ神話「パリスの審判」
今回は「アダムとイブ」から。
☆アダムとイブとは、旧約聖書に登場する人物のことです。以下Wikipediaから抜粋・要約↓
【 旧約聖書『創世記』によると、アダムの創造後実のなる植物が創造された。アダムはエデンの園に置かれるが、そこにはあらゆる種類の木があり、その中央には命の木と善悪の知識の木と呼ばれる2本の木があった。それらの木はすべて食用に適した実をならせたが、主なる神はアダムに対し善悪の知識の実だけは食べてはならないと命令した。なお、命の木の実はこのときは食べてはいけないと命令されてはいない。その後、女(イヴ)が創造される。蛇が女に近づき、善悪の知識の木の実を食べるよう唆す。女はその実を食べた後、アダムにもそれを勧め、二人は目が開けて自分達が裸であることに気づき、イチジクの葉で腰を覆ったという。
この結果、蛇は腹這いの生物となり、女は妊娠の苦痛が増し、また、額に汗して働かなければ食料を手に出来ないほど、地の実りが減少することを主なる神は言い渡す】
すなわち、イブが食べた果実が「りんご」ということです
(※実は旧約聖書にはこの果実が何かは記されていないため、りんごというのは後に広まった俗説ですが)
☆ランブール兄弟 作「原罪と楽園追放のあるエデンの園」(1415年頃)
2人が神によって創造されてから楽園追放となるまでが、1つの画面上に描かれている作品です。
画面構成がすっきりしているのでお話がわかりやすいですね
あ、ちなみに私クリスチャンではないので、聖書の解釈等違っていたら、申し訳ございません<(_ _)>
アダムとイヴに登場する「りんご」の絵の続きです。
ほぼ同じ構図で描いたアダムとイヴの絵を2枚ご紹介。
☆アルブレヒト・デューラー作「アダムとイヴ」(1507年)
もともとアダムとイヴは別々に制作されたようですが、対になっている作品。
イヴの絵にはリンゴの木の枝にタグが下がり、その中に制作年度と作者名が明記されています。アダムの絵には
右下に作家のサインがあります、わかりますか?
☆ルーカス・クラナッハ作「アダムとイヴ」(1528年)
デューラーの絵のりんごはまだ食べられていませんが、
こちらの作品の(イヴの持つ)リンゴには歯型がうっすらついてますので、
食べてから「どうよ?」ってアダムに差し出してるシーン。
★両作家ともドイツのルネサンス期に活躍した方で、お互い面識があったかはわかりませんが、
制作年から考えてもクラナッハがデューラーを意識して描いたのではないかと思われます。
個人的には
人物の動きのやわらかさや美しさは、デューラー、
イヴの妖艶さ、妖しさはクラナッハ、
と感じます
ほぼ同じ構図で描いたアダムとイヴの絵を2枚ご紹介。
☆アルブレヒト・デューラー作「アダムとイヴ」(1507年)
もともとアダムとイヴは別々に制作されたようですが、対になっている作品。
イヴの絵にはリンゴの木の枝にタグが下がり、その中に制作年度と作者名が明記されています。アダムの絵には
右下に作家のサインがあります、わかりますか?
☆ルーカス・クラナッハ作「アダムとイヴ」(1528年)
デューラーの絵のりんごはまだ食べられていませんが、
こちらの作品の(イヴの持つ)リンゴには歯型がうっすらついてますので、
食べてから「どうよ?」ってアダムに差し出してるシーン。
★両作家ともドイツのルネサンス期に活躍した方で、お互い面識があったかはわかりませんが、
制作年から考えてもクラナッハがデューラーを意識して描いたのではないかと思われます。
個人的には
人物の動きのやわらかさや美しさは、デューラー、
イヴの妖艶さ、妖しさはクラナッハ、
と感じます
デューラー (ニューベーシック) (ニューベーシック・アート・シリーズ) (2005/10/30) ジョン・バーガー | |
アルブレヒト デューラー水彩色鉛筆 120色(木箱入)セット FC117510 FABER-CASTELL | |
Cranach (2008/03/01) Bodo Brinkmann |
☆アンナ・リー・メリット作「イヴ」(1885年)
膝を抱えて座り込む、生の人間らしいイヴを描いたこの作家さん、女性です。
もともと旧約聖書では、イヴが先にりんごを食べたことから
”アダムにリンゴを差し出すイヴ ”という構図が多いように思います。
アダムを誘惑するイヴ――。
そのあたりに霊感を刺激され、魅惑的なまなざしのイヴが美術作品に登場することが多い中、
この絵は趣きが違いますね
かじられたリンゴは地面に落ち、
それを食べてしまったことへの後悔や懺悔の気持ちに打ちひしがれているイヴが描かれています。
(手の向きが伸びをしているようにも見えますが。。。)
そして、普通の絵画なら作品の見せ場である「イヴの顔」が見えません
力なく地面をつたう美しい髪の毛からチラっとイヴの顔が見えれば官能性も増し、男性画家の描きそうなポーズにも思えますが、それをせず、イヴの悲しみをコンセプトにおいた作品にしたのは、なるほど、女性作家。
旧約聖書 (図解雑学) (2009/06/16) 雨宮 慧 |
メインカテゴリ:りんごの絵
サブカテゴリ :女流画家, 神話画, 象徴主義・ラファエル前派,
☆スタンホフ作 「誘惑されるイヴ」
りんごに手を伸ばしているにも関わらず、
そちらに目線を向けずに、視点の定まらないイヴ。
あたかも洗脳されているような印象をうけつつも官能的にも見えます
悪そうな顔した人面蛇がイヴの耳元で囁いています
、、、なんだかこの林檎、ミカンに見えるかも
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☆レヴィ=デュルメル作 「イヴ」(1896年)
蛇に誘惑されているというよりは、蛇を誘惑しているような表情を魅せるイヴ。
長い金髪の髪の毛は、浮世絵の波のようにウネウネと波うち、
蛇も葉っぱもウネウネしています
そんな視覚的効果からか、
イヴの心の揺らめきがこちらにジワジワ伝わってきます
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☆ギュスターブ・モロー作 「イヴ」(1880~85年)
耳元で妖精(蛇の象徴?)がささやいていることに対して、笑顔を見せるイヴ。
物語を挿絵的に描かない、モロー独特の発想で描かれた作品。
まるでマントをまとっているかのような長い金髪が印象的です。
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